「なぁ・・・ちょっと相談があるんだけどさ」 休憩中のヨウランに向かって、シンは少し言いにくそうにそう言った。 そんなシンの様子にヨウランは苦笑すると、シンに手招きをし隣に座るように促す。 シンは力がぬけたような笑顔を漏らすと、安心したように座った。 「で、どうしたんだよ?」 ヨウランは飲んでいたコップをみながら言った。 「あの・・・さ。最近の議長ってどう思う?」 「議長?」 シンの発せられた言葉にヨウランは真意がわからず首を傾げた。 てっきりレイ絡みの話だろうと身構えていたからである。 どうせ、なんだかんだ言ってノロケなんだから・・・・・。 そんな思いも奥底にあったヨウランはシンからでた『議長』の言葉に少し興味をそそられる。 適当に相づちでもうって、ノロケ話を聞こうと思っていた体勢からおもしろそうな玩具をみつけたかのように姿勢を正した。 そんなヨウランの様子などシンにはわかるはずもなく、ため息まじりに話し出した。 「議長ってさ、もしかしてレイの事好きなんじゃないかって・・・・」 そのシンの言葉に期待していたヨウランの心は打ち砕かれ、一気に力を抜いた。 「なんだよ〜!結局ソレかよお前」 「なんだよじゃないだろ!!議長、本当にマジでレイの事狙ってるんだよ!俺にはわかるね!」 「どうゆう根拠で言ってんの?むしろ議長はお前の事・・・」 ヨウランが呆れたように喋りだすとシンは言葉を遮った。 「ぜっっっっっったい!!!!狙ってる!!!」 大きな声でそう言ったシンにヨウランは驚いた顔をした。 「な、なんかあった・・・?」 「言葉で説明するより、実際みたほうがわかるよ。来て」 シンはそう言うとヨウランの手を引っ張り、歩き出した。 ヨウランは戸惑った表情を崩さないまま、シンに連れられた。 向かった先は議長がいる部屋の前だった。 「さっき、議長がレイの事呼んでたんだ。今、この中にレイと議長は2人きりなんだよ」 「それで?」 「入ってみればわかることだ!」 そう言ってヨウランを連れたままシンは部屋の中にへと入ってしまった。 視界の先にはレイと議長の姿。ヨウランからみると、これといって不自然な点は見当たらなかった。 「おや?シン、どうしたんだ?」 にっこりと笑顔で議長はそう言うと、シンは威嚇の表情を露にした。 「議長が怪しい事をしないように、見張っているんです」 「なっ!?」 シンの発言に隣にいたヨウランは驚いた声をだす。 それって俺も入ってるのか!?シン!!!! そんな不安を思いつつシンをみる。 だが、シンはピリピリとした空気を保ったままだった。 「私が何をするのだと思っているのかな?君は」 「とぼけないでくださいっ!俺、みたんですよ!あなたがレイの事抱きしめてたの!!」 「ほう、みられていたのか・・・・。まいったな」 えぇ!?シンの話は本当だったの!? ヨウランは心の中でそう叫び、議長の顔をまじまじとみた。 絶対、議長はどう考えてもシン狙いだと思ってたのに・・・・・。 勘違いだったのか、とヨウランは自分のカンを疑った。 「やっぱりそういう事じゃないですか!」 「べつに私が誰を愛そうが、構わないだろ?」 「なっ!?も、もしかして2人はもう・・・・・・・」 シンは口をぱくぱくとさせながら議長とレイを交互にみる。 「ご想像におまかせするよ」 笑顔で議長はそう言うと、シンはたまらなくなり部屋を飛び出した。 「えっ!?ちょっ・・・シン!!!」 追ってヨウランはシンを追いかけようと部屋をでる。 残されたレイと議長の間には重々しい空気が残っていた。 そんな中レイは一つ大きなため息を吐く。 「どうゆうおつもりですか?デュランダル議長」 「ん?なにがだね?」 「とぼけても無駄です。貴方は私の事など想ってはいない」 レイの鋭い眼差しに議長は苦笑する。 「全く、君は可愛げがないな。シンのように大きな反応をみせてくれたほうがおもしろい」 「シンの事を想っているのに、何故反対の事をするんですか?貴方は」 そのレイの言葉を聞き、議長は少し切なげなため息混じりの笑顔を漏らすと呟くように言った。 「好きだから、だよ」 「・・・・・・・・・・・」 「そろそろ行った方がいいんじゃないのか?きっと泣いているだろうからね」 「・・・・失礼します」 レイは何も言わずにそう言うと、部屋を後にした。 残された議長はイスに腰掛け、はぁっと一つため息を吐く。 「とんだ大馬鹿者だな・・・私は」 静かにそう呟くと同時に部屋に誰かが入ってきた。扉のほうにへと視線を向ける。 現れたのはミネルバ艦長タリアだった。 「ほんと、貴方は大馬鹿者ですよ」 「君もそう思うかい?」 「えぇ、思います」 議長は困ったような表情で笑った。 「あんな事して、何になるんです?傷つくのは議長なんじゃないんですか?」 「私は『シン』が好きなんだよ」 「と、言いますと・・・?」 タリアはよく意味がわからない、というように不思議そうにした。 議長は優しく微笑むと、シンとレイの2人を思い浮かべながら言った。 「レイの事を愛しているシンが好きなんだ」 その言葉にタリアは苦笑する。 「やっぱり、貴方は大馬鹿者だわ」 「そのようだ」 議長は相変わらずの少し呆れたような笑顔で言った。 レイが部屋に戻ると、案の定そこには涙を溜めているシンの姿があった。 膨れっ面で怒りを表しているシンにレイは一つため息をだすと、側に寄った。 レイに対し背けるようにして座りなおすシン。 「言っておくが、俺と議長との間にはお前が考えているような事はない」 「・・・・抱き合ってたのみたし」 「それは議長の悪ふざけだ。お前がいるのを知っていてわざとやった事」 レイの言葉を聞き、シンは疑いの眼差しで振り返る。 だが、真直ぐにシンの瞳を見据えるレイをみると少し警戒を弱める。 「じゃあなんで議長はあやふやな事言ってたんだよ」 「シンをからかうのが楽しいらしい」 「なんだよソレ」 不満気に悪態をつくシンをみて、レイは後ろから抱きしめる。 暖かい温もりに、少しシンは恥じらいだ。 「あまり議長を悪く思わないでやれ。あの人もあの人なりにいろいろあるんだ」 「・・・・・なんでレイがそんな事言うんだよ」 シンは不満そうにそう言ったが、レイが首筋に顔を埋めてきたのですぐに身を捩る。 首筋から耳にかけて舌でたどると、シンに聞こえるように音をたてて耳を舐めた。 「ちょっ・・・レイっ」 「シンが俺を疑った罰だ」 「えっ・・・・アッ」 レイはそう言うと慣れた手つきで服を脱がしてしまい、ベットにへとシンを移す。 優しく撫でまわすように胸の突起を愛撫すると、シンの唇にレイの唇を重ねる。 ねっとりと口内を犯すように舌でかき回しながら、撫でている突起を軽くはじく。 「んんっ・・・・!ふぅ・・・・はぁっ」 顔を真っ赤にしながら喘ぐシンの姿をみて、レイはゆっくりと唇をはずすとぷっくりと膨れ上がったそこを舐める。 「あぁん・・・んん・・・」 空いた手を撫で下ろすように下に動かすと、既に立ち上がっていたシン自身を優しくしごいた。 「やっ!あぁぁっ・・・あんっ!ぅん・・・」 直接与えられた刺激にシンは上ずった声をだす。 その間もレイは乳首を舌で刺激しながらシンの起ちあがっているモノをさっきよりも激しく上下に動かした。 途端に腰を浮かせるシン。 「あぁぁっ・・・・ダメっ・・でちゃっ・・・!あ!んあっ・・・」 そうして、射精をする!とシンが目を瞑った瞬間レイの愛撫は止まった。 思わずレイを切なげにシンはみつめてしまう。 「罰だと言っただろ?」 レイはそう言うと自身の盛ったものを取り出した。 「やっ・・・レイっ!おねがっ・・・イきた・・・い」 「俺を気持ちよくさせたらイかしてやる」 それって・・・・・。 シンがそう思ったのも束の間、口の中にレイのモノが入ってきた。 「ふぅん!んんっ・・・ん」 生臭い臭いが鼻についたが限界なシンは早くイかせてほしい、の一点で必死に舌を使って愛撫する。 だが、大きいレイのソレはシンの口の中では収まりきれず、喉につっかえながら苦しそうに舐めた。 口の隙間からはシンの唾液とレイの先走りが流れ、官能的な光景だ。 「シン、腰が揺れてるぞ・・・・やらしいな」 「ん〜〜〜っ!!」 そんな恥ずかしい事言うな!!! っとシンはレイを睨みあげたがその瞳は涙目で何をしてもいやらしくレイには映ってしまう。 たどたどしい、舌の動きはレイにとっては愛らしいもので、愛しげにシンをみると自身をシンの口からはずした。 困惑した表情のシンに、レイは優しく微笑むと限界であっただろうシンのモノをしごく。 「ダメっ!!あっ!あぁぁぁぁぁっ!!!!」 レイの手の中でシンは果てると、荒く息をする。 だが、すぐに異物の挿入感を感じ目を見開いた。 そこには指を2本入れ、抜き差しを繰り返しているレイがいた。 「あっ・・・ハァん!あぁぁっ・・・あっふぅっ・・」 的確に前立腺を刺激され、天にも上るような感覚にシンは喘ぐ。 そんなシンの姿をみて、レイは指を引き抜くとそこに自分自身を勢いよく挿入した。 「あぁぁぁぁ・・・!ふぅっ!はぁ・・んぁっあぁっ・・・やっ・・ふっ」 最初から激しく動くレイに、シンはただ刺激を求め収縮を繰り返す。 それがレイ自身を締め付けて、思わずレイも甘い吐息を漏らしてしまう。 熱いシンの中をレイは大きく動かすと、前立腺にあたるように深く突き刺し始める。 「ダッダメ・・・!そんなっ・・・あぁっレイっっ・・・!あぁぁ」 「シンっ・・・だすぞっ」 そう言うと、レイはぎりぎりまで自身を抜くと、奥深くに叩きつける。 荒い吐息と、シンの高い甘い声が大きく響きわたるなか激しい物音が一層高まった。 「んぁ!あっ・・ひゃl・・あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 お互いに果てると、荒い息遣いが辺りを包み込む。 レイはシンの髪に顔を埋め、触れるだけのキスをした。 「レイはいつも・・激しすぎだよ」 「よくわかっていいだろ?どれだけシンを愛しているか」 そんなレイの言葉を聞き、シンは可笑しそうに笑った。 「バーカっ」 レイだけに見せる少し照れたような笑顔を向けると、2人はどちらともなく口付けた。 「あの笑顔がいいんだよ」 「え?」 議長が言い放った言葉にタリアは聞き返す。 「自分のモノにならずとも、それだけで十分なんだ」 そんな議長の様子をみてタリアは苦笑する。そして重いため息をついて呟いた。 「・・・・・少し妬けちゃいます」 「ん?」 タリアは笑うと、言った。 「貴方に想われる人は幸せです」 その言葉を聞き、議長は優しい微笑をタリアにむける。 遠くを見つめると、囁くように呟いた。 「だと・・・いいのだが」 end |
なんかダラダラと書いてしまって、もうかなり自分的には不満な作品になってしまいました・・・・。 そして何故かレイは最中になるとちょっと鬼畜な感じになっちゃいます。なぜだろう・・・。(笑) あと、今回のシンはちょっと乙女ちっくになっちゃってどうなのかなぁ〜っと反省。 それと視点を今回はシンでもレイでもなくしました。・・・書きにくかった。(挫折) もう客観的視点は書かないデス! 2005.02.03 Rinko |