「あ・・おはよう」 にっこりと微笑まれた俺は、挨拶も交わさずただ睨みつけるとアスランさんの前を素通りした。 最悪な奴だと、きっと思われてるだろうと思う。 だけど、俺はどうしてもアスランさんに対して好意をもって接する事なんてできない。 そりゃあ、アスラン・ザラってのはすごい人で、どんだけ大きな力を持ってるかぐらい俺にだってわかってる。 だけど、今俺の前にいるアスラン・ザラはあのアスハの護衛をしていて、どうしてもそれが俺には受け入れられなかった。 どんだけ嫌われようが、俺のこの憎しみに満ちた思いに勝るものは無い。 いつもいつも思い出す、あの悲劇ばかりが俺を縛り付けている・・・・・。 それと同時に、アスハ・・・オーブに対する憎悪も俺から離れる事はないんだ。 これだけは、きっと一生消えることはないんだろう。 刻まれた傷は、はっきりと痕になって残っている。今も、そしてこれからも・・・・。 「シン、どうした?」 その言葉に俺はハッとした。 隣にいるレイは、不思議そうな表情で俺をじっとみつめている。 「ぁ・・・いや。なんでもない、考え事してただけだし」 「・・・・・・・最近、そんな事ばかりだな」 「え?」 レイの言葉に俺は反応した。 そう言われてみると、否定できない自分がいる。 「あのオーブの2人が来てからだ」 「・・・・・・・・・」 レイの言葉に俺は押し黙ってしまった。 「・・・すまない。お前の気持ちも考えずに」 「あ・・・べつに気にしてない」 「そう深く思い込むな。威勢のいいシンのほうが似合っている」 「なっ!それって良い意味?悪い意味?」 俺の言葉にレイは少し笑った。 「さぁな」 そう言って立ち上がると、レイはどこかに行ってしまった。 残された俺は、一つ大きなため息を吐く。 机に顔を伏せると、瞳を閉じた。 それからしばらくたって、急な悪いニュースが入った。 あのユニウスセブンが何らかの理由で地球に向かって動いている、と。 俺達はその落下阻止の為、モビルスーツに身を包んでいた。 「え?あの人がっ!?」 ヨウランからあのアスランさんも破砕作業に出ると聞いて、俺は思わず大きな声を発した。 あの人と同じ作業をするなんて、どこか嫌な気持ちもあったがそんな事を言ってる状況じゃなかった。 俺は無言でアスランさんをみると、すぐに搭乗機に乗り込んだ。 ユニウスセブンに行くと、またあの3機がいて俺達は戦闘を強いられた。 一緒にいるアスランさんも、もちろんそれは同じで。 無意識に彼の操縦をみてしまう自分がいる。 的確な判断、素早い動き・・・・・どれをとっても完璧で。 やっぱ、すごい人なんだと実感させられる。 〜〜〜〜って!あんな人誉めるなんて・・・・!!! 俺は思わず見惚れていた事に気づき、必死で首を振り自分に言い聞かせた。 そうこうしつつ、なかなか破砕作業が進まずついに大気圏寸前となって、他のモビルスーツが退却していくなか。 俺はアスランさんが残っているのをみて、思わず側に戻った。 「何をしているんです!!!」 死ぬ気かよ!この人・・・・・・!!!!! 「これだけでも・・・・っ!!!!」 アスランさんはそう言うと、破砕の機械を何とか動かそうとしていた。 なんで・・・・なんでこの人は・・・・・・・・!!!!!!!!! 「〜〜〜っ。あぁ、もう!!!!」 俺はたまらず、その作業を手伝い始める。 「シン・・・・・」 「勘違いしないでください!これは・・・あんたの為にやってるんじゃない」 「わかってるよ」 アスランさんは苦笑すると、そう言った。 そうして俺達が作業を進めている時、残っているモビルスーツが迫ってきた。 抗戦している間に、俺達は大気圏に突入してしまう。 俺は必死でアスランさんを探すと、無我夢中で機体を掴んだ。 「いくらインパルスでも2機分の衝撃には耐えられない・・・・!!!!」 そう叫ばれて、何故か俺は必死に言った。 「なんであなたは、いつもそんな事ばかり言うんです!!!!」 そう、なんだっていつもあんたは・・・・・・・!!!!! どうして・・・・・どうして!? そんな事をしているうちに、ミネルバに俺達は助けられ無事帰還を遂げた。 「優しいんだな」 そう言われて俺は振り返った。そこには微笑んでいるアスランさんの姿。 「べつに、ただ目の前で死なれるなんて嫌だっただけです」 俺はつんと、捻くれたようにそう言った。 「どんな理由でも、助けてくれた事には変わりないだろ?」 「それは・・・・」 アスランさんの言葉に返せる自分がいなくて、俺は黙ってしまう。 そんな俺をアスランさんはじっとみつめた。 それに耐え切れず、俺はまた大きな声を発してしまう。 「あんたバカじゃないのか!?いつだって自分の事より他の事ばっか優先して!」 「バカ・・・か。そう言われても性格だからな」 「性格だからって・・・!それで死んでもあんたは満足なのか!?」 「シン・・・・・?」 俺があまりに必死に物を言うものだから、アスランさんはどうしたのかと目を大きくさせている。 自分でも、何でそんな事言ってるのかわからなくて。 でも、叫ばずにはいられなかった。 「なんであんたは・・・・・・・・っ!」 そこまで言うと、俺は言葉を摘むんだ。 無意識に、瞳から零れる涙。 なんで泣いてるかなんて、全然わからなかった。 だけど、どこからか湧いて出てくる涙は止まる気配がなくて。 俺はそんな情けない姿をみられたくなくて、顔をアスランさんから横にし俯いた。 「なんで・・・あんたは・・・・」 「シン・・・・??」 「嫌いなままに・・・・・させてくれないんだっ・・・・・」 アスハの護衛なのに。 オーブにいる奴なのに。 憎いはずなのに。 憎まなければ・・・・いけないはずなのに。 どうして――――――――― 「シン・・・・・」 ふと、暖かい温もりを感じた。 心地いいアスランさんの鼓動が小さく聞こえる。 背中に回された腕が、どこか力強く感じられて、護られているような錯覚に陥ってしまう。 そんなアスランさんの胸の中で俺は瞳を閉じた。 「シン、俺はお前の事が愛しくてたまらない。いつからかそう思い始めてた・・・」 俺はただ無言でアスランさんの言葉を聞く。 「お前が・・・好きだ」 そう言ってアスランさんは俺の顎に手をかけると自分のほうにへと俺の顔を上に向けた。 視界いっぱいにアスランさんの顔が映りこむ。 それが段々近づいてくると、俺は自然に瞳を閉じた。 触れるか触れないかのキスを送られたかと思うと、今度は吸い寄せられるかのように激しく求められる。 俺の唇の隙間から、アスランさんの熱い舌が滑り込んでくると、深く口付けられる。 ねっとりと、食べられてしまうのではないかと思うくらいに中を乱されていく。 「ふっ・・・・ん」 すこし息苦しくて甘ったるい鼻にかかった声をだしてしまった。 それでもアスランさんの動きは止まる気配はなくて、歯列をなぞられる。 「ふぁ・・・・・・」 溢れた2人の唾液が、俺の口から顎に伝っていく感じがたまらなく背筋をゾクっとさせる。 部屋に響きわたる水音が、耳までもを刺激させて。 アスランさんの手が、頭の後ろに回って唇をもっと押し付けられる。 さらに深くなる口付けが、たまらなくて・・・・・・・ 俺の足がガクガクと震えた。 自分の足で立っていられないような感じになると、アスランさんの腕が腰に回される。 ぎゅっとアスランさんのほうに抱きしめられると、思わず背中にしがみついた。 アスランさんは俺の頭を1度撫でると、名残惜しそうに唇を離した。 2人を繋ぐ銀色の線が途切れて消えた。 俺はボーっとしてしまい、とろんっとした瞳でアスランさんを見上げる。 「そんな顔するな・・・・歯止めがきかないだろ?」 耳元で囁くようにそう言われると、俺は赤くなってしまい俯いた。 そんな俺をみてアスランさんは笑うと、俺の腰に手を回したまま支えるように歩き出す。 おぼつかない足で、なんとか歩くとたどり着いたのはアスランさんの部屋の前だった。 ドアが開かれ、閉じた瞬間に再び口付けられる。 「はぁ・・・・んん・・・」 そのままベットにへと押し倒されると、口付けたままアスランさんが俺の軍服を剥がしていく。 空気にさらされていく肌が、どこか恐くてぎゅっと目を閉じた。 するとアスランさんは唇を離し、耳元で囁く。 「大丈夫だから・・・・」 その一言で、何故か俺は安心できて体の力が抜けた感じがした。 首筋にアスランさんは吸い付くと、俺の胸の突起を遊ぶように片手で転がす。 もう片方の手は俺の腰辺りを撫でまわしていて、思わずゾクゾクと背筋を何かが通っていった。 「アっ・・・ん」 弄んでいた突起を軽く弾かれると思わず甲高い声をだしてしまう。 そんな自分が恥ずかしくて、思わず口を両手で塞いだ。 アスランさんは、そんな俺をみて両手を掴み口から離してしまう。 「シンの声が聞きたい」 そう言うと、俺の立ち上がったモノを軽く手で握った。 「あぁっ!ダメっ・・・・やっ」 軽く上下に揺さぶられると、先走りが溢れ出す。 手の動きが止まったと思ったら、今度は包み込まれる感触に襲われた。 「や・・・っ!あぁぁっ・・・はぁ・・ん」 ねっとりと俺のモノを口で包み込まれると、尿道を舌先で擦られる。 「ひゃっあぁぁっ!!やめっ・・・ふぁっ」 強烈な快感が俺を遅い思わず眉間にシワを寄せた。 そんな俺の反応を楽しんでいるかのように、アスランさんはねっとりと舐めると、強く吸い上げた。 「やぁぁぁっ・・・あぁぁ、ダメ・・そんなっ・・・でちゃっ・・よ!」 そう言うや否や、大きく吸われてしまう。 「あ、あぁぁぁぁぁぁ・・・っ」 俺は絶える事が出来ず、アスランさんの口の中に自分の液体を爆発させてしまった。 それをアスランさんは音をたてて飲み干してしまう。 こっちを見ながら。唇を舌で撫でまわす仕草は、とても色気があって・・・・ 俺は恥ずかしくて横を向いた。 そんな中、後ろのほうにへと手を回されると、間髪入れず指の侵入感を感じる。 「ひゃぁっ!!な、なに・・・・!?」 「キツいな・・・慣らさないと苦しい事になるぞ、これは」 そうアスランさんは言うと、ゆっくりと指を動かし始める。 最初はどこか苦しかった感じも、慣れると不思議な感覚が襲ってきて甘い声を発してしまう。 そんな俺に気づいたのかアスランさんはもう一本指を増やした。 「んぁっひゃぁん・・・・あぁぁ!」 中を掻き乱され、俺は只上ずった声しかだせない。 バラバラに動いたり、かき回されたり、激しく抜き差しされたり・・・・。 狂いそうな快感に、俺は口からたまった唾液を顎に伝わせながら喘いでいた。 「そろそろ・・・かな」 そう聞こえたかと思うと、足をM字に開かされる。 恥ずかしくて、目をそらしてしまう。 そんな中、何かが当てられたかと思うとぐっと一気に挿入される。 「あぁぁぁぁっ!!!!!!」 初めての大きな挿入感に俺は大きな声をだしてしまう。 全てが入ってきたかと思うと、今度はゆっくりと抜き差しされた。 「あっ、ひゃっ・・・あぁんっ!ダメっ・・・あぁぁっ!!!!んぁっ」 奥を突かれる度に、奥から甘い声がでてきて俺は夢中でアスランさんの背中に腕を回した。 「ふぁぁっ・・・あぁっあっあんっ・・・!あっ・・・ソコ・・やぁっ」 何か全身を駆け巡るような鋭い快感に俺は襲われた。 「ここ・・・か」 アスランさんはそう呟くと、狂いそうなくらいの快感をうむソコばかり奥まで突いてくる。 「あぁぁぁっ!!!壊れ・・・ちゃっう・・・あぁんっ!」 段々とアスランさんの息遣いも荒くなり、激しく抜き差しされると部屋には淫らな水音が響き渡る。 奥深くに突き上げられたかと思うと、暖かいものが注ぎ込まれた感じがした。 「あぁっ!ひゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 それと同時に俺は叫びに似た喘ぎ声をだし、意識を途切らせた。 「離しはしない・・・・・」 抱きしめられながらそう言われた事なども知らず、俺は暗闇の中に遠のいた。 「ん・・・・・」 気だるい感じの中、俺はゆっくりと目を開けた。 「目が覚めたか?調子はどうだ?」 目の前にはアスランさんが座っていて、しばらくぼ〜っとしていた俺は、要約事の成り行きを思い出した。 バッと勢いよく起き上がったかと思うと、鋭い腰の痛みを感じ、再びベットに倒れこんだ。 「その様子じゃ・・・大丈夫じゃないみたいだな」 アスランさんは苦笑すると、俺の髪を撫でる。 「お、俺・・・その・・・あの・・・えっと・・・・」 俺は恥ずかしくて、目を泳がせながら口を開いた。 「シンの気持ち、俺聞いてないんだけど・・・・?」 「ぇ・・・ぁ・・・そう・・・ですね」 「なんだ、随分と大人しいんだな。いつもはあんなにハッキリと物を言うのに」 今はそんな事できるわけないだろー!? っと心の中で叫んだが、俺は口に出さずチラリとアスランさんの表情を伺う。 どこか嬉しそうな、機嫌のいい彼がそこにいた。 「俺のことは何とも思ってないのか?」 「そんなことはっ・・・ありません!!!!」 思わず大きな声で言ってしまい、慌てて口を塞ぐ。 「じゃあ、どう思ってるんだ?」 にっこりと微笑まれて言われてしまい、俺は少し黙り込む。 「嫌いだって、そう思ってきたはずなのに・・・・俺、気づいたらアスランさんの事ばっか考えてて・・・」 「うん、それで?」 「アスランさんの事、好きだっていう自分を否定してて・・・でも・・・・」 「でも?」 「・・・・・・・あんまりにもあなたが俺に優しすぎて、好きって・・・気づかざるを得なくなって・・・」 アスランさんは嬉しそうに笑った。 「だから?」 「アスランさんが・・・・好き・・・デス」 言った自分がどうしようもなく恥ずかしくて、俺は照れ隠しにアスランさんから顔を背けた。 けど、いきなりぎゅっと抱きしめられて顔を思わず上げてしまう。 「その言葉が、聞きたかった・・・・」 甘くそう言われると、俺達はどちらともなく口付けた。 end |
アニメに影響されてアスシンを書いてみました。ちょとした浮気心です。(笑) 最初の頃のアニメ話をちょっと使いました。あれがすごく自分的に印象に残ったアスランとシンの場面だったので。 そして、最初のアスシン作品からエロ全開。 今回はキスシーンを濃厚に表現したくて、すごくそこを長めに作りました。 キスシーンだけで15禁くらいな勢いでやっちゃえ!って感じで。(笑) 自分的には楽しく書けたので、今後もレイシンに詰まったらアスシンを細々と更新していこうと思います。 2005.02.28 Rinko |